the Russian Federation.via Wikimedia Commons

権威主義へ傾斜する国際システム
―― 追い込まれたリベラルな秩序

アレクサンダー・クーリー  バーナードカレッジ教授(政治学) ダニエル・H・ネクソン  ジョージタウン大学外交大学院教授

The Illiberal Tide
Why the International Order Is Tilting Toward Autocracy

Alexander Cooley バーナードカレッジ教授(政治学)、コロンビア大学ハリマン研究所所長。フォーリン・アフェアーズでは、「米覇権の解体―― アメリカパワーの衰退と中ロの台頭」(2020年10月号)などを発表している。 Daniel H. Nexon ジョージタウン大学外交大学院教授 このエッセイは、イギリスの王立国際問題研究所、米外交問題評議会、米ジョージタウン大学外交大学院が主導した「世界秩序に関する『ロイド・ジョージ』スタディ・グループ」のプロジェクトとしてまとめられた。

2021年5月号掲載論文

「世界を権威主義にとって安全な場所」にしようと、リベラルな秩序を支える主要な要因を排除しようとする権威主義国もある。特に中国とロシアは外交・経済力そして軍事力を行使して、オルタナティブ(代替)ビジョンを推進している。現在のトレンドをみるかぎり、世界政治を特徴づける非自由主義的要素と自由主義的要素のバランスは大きく変化していくかもしれない。国際システムはより独裁的で非自由主義的になっていくだろう。反動的なポピュリズムが力を増し、権威主義国家が頑迷な路線をとるようになったために、人権、政治的権利、市民権を尊重する思想が切り崩されつつある。現状でもっとも可能性が高いのは、泥棒政治家と利益供与ネットワークのニーズに即した国際秩序へ向かっていくことだ。

  • 秩序はなぜ変化するか
  • 変化する政府間主義
  • 衰退する政治的リベラリズム
  • 経済リベラリズムの再編
  • 非自由主義的秩序の実像

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